歯の病気と症状(ねこ)Dental illness and symptoms (cats)

主な症状

これらの症状は下記の病気すべてで見られる可能性があります

歯周病

主な症状:口が臭う、よだれが増える、食べる時に痛がる、グルーミングの回数が減る、前足で口を気にする

歯周病は、歯垢中の細菌が引き起こす疾患で、歯肉炎(歯肉に限られた炎症)にはじまり、進行すると歯周炎(歯を支持する組織にまで及ぶ重度の炎症)となります。
2歳以上の80%の猫に歯周病の症状があると言われています。
猫では年齢に関係なく、若齢でも重度の歯周病になることがあります。

歯肉が発赤退縮し、歯周病が疑われます

下顎の臼歯は、歯根が露出し、歯周病が見られます

歯石が重度に付着し、歯肉の退縮も認め、歯周病が進行しています

慢性歯肉口内炎(尾側口内炎)

主な症状:口が臭う、よだれが増える、食べる時に痛がる、グルーミングの回数が減る、前足で口を気にする

猫の慢性歯肉口内炎は口の粘膜がただれて、強い痛みを伴います。
歯垢中の細菌に対する免疫反応、猫カリシウイルスなどのウイルス感染、歯周病、環境要因などが複合的に関与していると考えられています。

喉の奥が赤くただれています

歯の吸収病巣

主な症状:口が臭う、よだれが増える、食べる時に痛がる、グルーミングの回数が減る、前足で口を気にする

歯を融かす細胞(破歯細胞)が異常に活性化して、歯質が欠損していく病気です。
歯周病が関与している場合もありますが、原因ははっきりわかっていません。

吸収病巣がある部位が肉芽組織で覆われています

下顎の第4前臼歯(308)に吸収病巣がみられるレントゲン画像

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